放射線防護技術編
参考資料
5. 事故等の発生に伴う措置

【参考(3)】獣医療法施行規則の一部を改正する省令の施行について

(農林水産省生産局長通知)

農林水産省生産局長通知

【別添写し】


13生畜第1892号
平成13年7月4日

知事殿
農林水産省生産局長

獣医療法施行規則の一部を改正する省令の施行について(通知)

 獣医療法施行規則(平成4年農林水産省令第44号)については、その円滑かつ適正な運用が行われるよう御協力をいただいているところであるが、獣医療法施行規則の一部を改正する省令(平成13年農林水産省令第65号)及び獣医療法施行規則第14条の規定に基づき農林水産大臣が定める方法を定める件(平成13年3月26日農林水産省告示第449号)とともに公布され、平成13年4月1日から施行されたので、別添の事項に留意の上、関係者への周知徹底を図るとともに、その運用に遺憾のないよう指導願いたい。

 なお、これに伴い、獣医療法施行規則の一部を改正する省令の施行について(平成4年10月22日付け4畜A 第2682号農林水産省畜産局長通知)は、廃止するので御了知ありたい。

第1 改正の趣旨
    1 国際放射線防護委員会(ICRP)の1990年勧告の取り入れ
     国際放射線防護委員会(ICRP)の1990年勧告に基づき、放射線審議会の「ICRP1990年勧告(Pub.60)の国内制度等への取り入れについて(意見具申)」(平成10年6月)を踏まえ、以下のとおり法令上の用語及び放射線障害防止の基準等の改正を図った。
    2 用語
    用語

      注)1 管理区域境界の線量等が3月間単位で規定されたことから、場所に係る測定に適した積算型の放射線測定器での測定を行う場合が想定されるため、場所に係る測定の用語に1センチメートル線量当量及び70マイクロメートル線量当量を追加した。
      注)2 測定に係る線量として用いる1センチメートル線量当量等の名称については改正していないが、物理量からの換算係数を変更したため、旧法令の1センチメートル線量当量等と改正法令の1センチメートル線量当量等は同一のものではない。
       また、場所に係る測定と外部被ばく線量の測定は、同じ1センチメートル線量当量等の用語を用いているが、それぞれ物理量からの換算係数は異なる。
      注)3  法令上の「線量」という用語は、防護基準として用いる実効線量又は等価線量と測定に係る量(モニタリング線量)として用いる1センチメートル線量当量等の総称である。
    3 エックス線装置の防護基準の見直し
     エックス線装置及び診療用放射線照射装置の防護について、ICRP のPub.33及び国際電気標準会議(IEC)のIEC60601等の国際基準との整合性を図るために基準の改正を行った。

     なお、エックス線装置から発生する放射線の線量として、改正前の獣医療法施行規則(平成4年農林水産省令第44号。以下「規則」という。)では照射線量(単位は、クーロン毎キログラム)による基準が設けられていたのに対し、改正後の規則では、自由空気中の空気カーマ(以下「空気カーマ」という。単位はグレイ。)を採用している。なお、空気中でイオン対1個を作るのに必要な平均エネルギー(W 値)は、ICRU(国際放射線単位・測定委員会)Report47(1992)において、W/e=33.97±0.05(J/C)であることが示されている。すなわち、照射線量から空気カーマへの換算、1クーロン毎キログラムは33.97グレイを意味する。

     空気カーマ率で規定されている条文のうち、改正後の規則第8条第1項第1号並びに第2項第3号及び第4号については、単位の変更によるとみなして差し支えない。 次のページへ


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