放射線防護技術編
参考資料
5. 事故等の発生に伴う措置

第10条: 使用場所の制限

 エックス線装置は、エックス線診療室において使用しなければならない。ただし、遮へい 壁その他の遮へい物の外側における1センチメートル線量当量率が20マイクロシーベルト毎時を超えないように遮へいされた状態でエックス線装置を使用する場合、エックス線装置を移動させて使用しなければならない場合その他エックス線装置をエックス線診療室において使用することが著しく使用の目的を妨げ、又は業務の性質上困難である場合は、この限りでない。

  • エックス線装置はエックス線診療室で使用します。エックス線診療室以外の場所でエックス線装置を使用する場合、以下の防護措置を講じる必要があります。
  • 遮へい壁その他の遮へい物の外側における1センチメートル線量当量率が20マイクロシーベルト毎時を超えないように遮へいされた状態でエックス線装置を使用する場合
    • 「20マイクロシーベルト毎時を超えないように遮へいされた状態」とは、エックス線装置の外側における利用線すい方向を含むどの部分においても、1センチメートル線量当量率が20マイクロシーベルト毎時を超えないように遮へいされた状態です。
    • この場合、エックス線装置が配置されている部屋は、エックス線診療室と同一とみなされることから、規則第7条第2項、第9条、第11条、第12条及び第18条に係る規定が遵守されなければなりません。
  • エックス線装置を移動させて使用しなければならない場合
    • 移動型又は携帯型エックス線装置をやむを得ず診療施設内のエックス線診療室以外の場所で使用する場合を想定しています。
    • 手術室で一時的にエックス線装置を使用する場合や入院室からエックス線診療室まで動物を移動させることが困難な場合があげられます。
    • この場合でも、規則第11条に規定する管理区域に相当する区域を設定し、必要のない者が立ち入らないようにするとともに、照射方向に注意するなど放射線防護に留意する必要があります。
  • エックス線装置をエックス線診療室において使用することが著しく使用の目的を妨げ、又は業務の性質上困難である場合
    • 牛、豚等の産業動物に対し、放牧地、畜舎内等の野外でのエックス線装置を使用する場合を想定しています。
    • この場合でも、規則第11条に規定する管理区域に相当する区域を設定し、必要のない者が立ち入らないようにするとともに、照射方向に注意するなど放射線防護に留意する必要があります。


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