【参考(3)】獣医療法施行規則の一部を改正する省令の施行について

（４）エックス線診療室の構造設備に係る遮へい算定に関する参考事項
　エックス線診療室の構造設備について、所定の線量以下とすることができる鉛当量の標準値及びエックス線の遮へい算定に関する参考事項を次のとおり示すので、参考にされたい。



ア　鉛当量の標準値
　各号に掲げる装置に係る鉛当量の標準値はそれぞれ各号に掲げるとおりとする。



（ア） エックス線装置の蛍光板及びイメージインテンシファイア等の受像器次の表に掲げる鉛当量。ただし、この数値は、被照射体によるエックス線の減弱を考慮しないものである。

備考管電圧は連続定格値をとる。

（イ）エックス線診療室の遮へい物の実効線量
　エックス線診療室の遮へいは、次に掲げるエックス線の遮へいについて考慮し、エックス線装置の範囲は、定格出力の管電圧が２００キロボルト以下のものとする。
　なお、遮へい計算のための模式図を別図に示す。

• 一次エックス線の遮へい
• 散乱エックス線の遮へい
• エックス線管容器からの漏えいエックス線の遮へい




（一次線による漏えいエックス線量の計算）
Ep：	漏えい実効線量（マイクロシーベルト毎３月間）
X：	エックス線管焦点から利用線すい方向の１メートルの距離における空気カーマ注１）（マイクログレイ毎ミリアンペア秒）
Dt：	遮へい体の厚さt（センチメートル）における空気カーマ透過率注１）
W：	３月間におけるエックス線装置の実効稼働負荷（ミリアンペア秒毎３月間）
E / Ka：	空気カーマから実効線量への換算係数（シーベルト毎グレイ）注２）
U：	使用係数
T：	居住係数
d1：	エックス線管焦点から遮へい物の外側までの距離（メートル） 　エックス線管焦点から利用線すい方向の１メートルの距離における空気カーマの表（表１）を用いてX を、また透過率の表（鉛については表２、コンクリートについては表３）を用いて定格管電圧に対応する遮へい厚からDt の値を求める。なお、該当する数字がない場合は補間法により求める。 　なお、透視可能なエックス線装置で、受像面を含む受像装置に着脱不能な一次エックス線防護障壁がある場合はそれを遮へい体として考慮することができる。





（散乱エックス線の漏えいエックス線量の計算）
Es：	漏えい実効線量（マイクロシーベルト毎３月間）
X：	エックス線焦点から利用線すい方向の１メートルの距離における空気カーマ注１）（マイクログレイ毎ミリアンペア秒）
Dt：	遮へい体の厚さにおける空気カーマ透過率注１）
W：	３月間におけるエックス線装置の実効稼働負荷（ミリアンペア秒毎３月間）
E / Ka：	空気カーマから実効線量への換算係数注２）（シーベルト毎グレイ）
U：	使用係数
T：	居住係数
d２：	被照射体から遮へい物の外側までの距離（メートル）
d３：	エックス線管焦点から被照射体までの距離（メートル）
a：	照射野４００平方センチメートルの組織類似ファントームから１メートルの距離における空気カーマ率のX に対する百分率注１）
F：	照射野の大きさ（平方センチメートル） 　エックス線管焦点から利用線すい方向の１メートルの距離における空気カーマの表（表１）を用いてX を、また、透過率の表（鉛については表２、コンクリートについては表３）を用いて定格管電圧に対応する遮へい厚からDsの値及び照射野４００平方センチメートルの組織類似ファントームから１メートルの距離における空気カーマ率百分率の表（表５）を用いてE / Ka がそれぞれ求められるが、該当する数字がない場合は補間法により求める。