放射線防護技術編
参考資料
1.放射線生物学 参考ムービーはこちら

21 早期効果と晩発効果

 放射線障害被ばく後からの発生時期によって、急性障害と晩発障害に分類されます。急性障害は比較的短い期間に相当量の放射線を全身または身体の広い範囲に受けた場合に、被ばく後遅くとも2〜3カ月以内に現われてくるもので、通常、放射線被ばくとの因果関係がわかりやすいものです。

 急性障害で一番問題となるのは放射線急性死で、原発事故や白血病治療のために全身照射を受けた場合です。症状としては、血球の減少、嘔吐、下痢、頭痛、疲労感、脱毛などがあげられます。

 晩発障害は急性障害に耐えたもの、あるいは比較的低線量の1回または分割照射を全身または局所的に受けた場合、被ばく後長い年月の潜伏期を経て現われてくるもので、障害と放射線被ばくとの因果関係を見つけることが困難な場合もあります。晩発障害としては、発癌、胎児の成長・分化障害、寿命に関する影響、遺伝的障害、白内障、再生不良性貧血などがあります。


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